デザイン、および会社案内の考察

決断の速さ

良きデザインを作り上げるためには、決断する力が必要です。

戦略的なデザインの方向性、そして盛り込むべき情報の取捨選択、細部の表現方法をあらかじめ策定するには決断が必要です。

そして、実際のデザインの作り込み作業の段にも、より具体的な問題のさまざまな迷いが生じ、どのような表現手法を取るべきかという決断が必要です。

いろいろな決断を先延ばしにして、とりあえず先に進んでいくという態度をとると、結局は行き詰まることになり作業は後退することになります。
たまに、先に進んでいくうちに、先延ばしにしていた問題が偶然にも解消され、結果的に上手くいくこともあります。

しかし、そんな偶然性に頼っていては、効率性を求められるビジネスの現場で、コンスタントに成果をあげることはできません。

たとえ間違っていようとも、その場その場で決断し、前へと進む訓練をしなければ、決断をするというセンスを磨くことはできません。

間違った決断をして失敗したことは、反省により先々の成功へとつながりますが、偶然上手くいったことは、上手くいったという事実だけを憶えていて、経験則として蓄えることができません。

決断力は、生得のものなのでしょうか?

訓練を経ずに決断力を持つ人もいるのかもしれませんが、私はどちらかというと多くの逡巡を経た後にやむにやまれず決断をくだすという、優柔不断なタイプです。

ですから、常にスピードある決断をするように意識しています。
意識しないと、いつまでも迷っているからです。

日常のどんなときにも、例えばお昼ご飯のメニューを選ぶときでも、即断するよう訓練しています。

そんな日常生活の些細な訓練が、ビジネスの現場でどれくらい役に立ったのか分かりませんが、以前に比べ多少なりとも決断力が向上したではないかと思っています。

さて、即座に決断を下すことばかりが良いことのように持ち上げていますが、熟慮に熟慮を重ねることが非常に重要であることも事実です。

さまざまな要因を重ね合わせ、多くの角度から問題を照らし出すことで、より的確な決断を下すことが可能となります。

「じゃ、結局のところ、素早く決断すればいいのか、それともしっかり考えた上で決断すべきなのか、どっちだよ!」
とおしかりを受けそうですが、世の中すべての物事は矛盾をはらんでいます。

大切なのは、バランスを取ること。

それでもあえて言うならば、スピードが求められる現代のビジネスシーンでは、拙速は巧遅に勝るのではないでしょうか。

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